社長のデローザ、スポートフル・グランフォンドツアー(by日直商会)
「故・トゥーリオ・カンパニョーロ氏の墓参編」
1976年10月29日、F1の仕事で来日していた、故・トゥーリオ氏と現社長・ヴァレンチノ氏、
営業のジャコメリー氏の3名が当店を訪ねてくれました。
故・トゥーリオ氏と握手をし、職人のごつごつした手を想像していましたが、
柔らかかった感触を今でも憶えています。(’83年没)
カンパニョーロは競技用の部品への考え方が、当時(1960年代)の日本のレベルより
はるかに高いところにあって、
特に部品組みつけに使う切削工具類には目を見張ったものでした。
それ以来、カンパ、カンパで今日に至っており「機会があったら墓参りを」と思っていました。
今回、日直商会の「デローザとスポートフル・グランフォンド行」の企画に参加しましたが、
グランフォンドは年齢(78歳)からちょっと無理なので、故・トゥーリオ氏の墓参りを
おねがいしたところ、段取りして頂き実現しました。
名古屋の加藤さん、前橋の市川さん、日直の滝沢さん、イタリア語のできる添乗員さんと
私の5名で、6月17日朝、BELLUNO駅を出発し、途中1回乗り換えて、
VICENZA駅には11時頃着きました。
ヴァレンチノ氏と営業の方が駅で出迎えてくれ、アウディの白い車で墓地へ向かいました。
「ヴィチェンツァ市記念墓地」はとても広く、
入口の花屋さんで白色の花(イタリアでは通例“白色の花”と言われていたので)を
買い求めました。
墓石は日本の縦型ではなく横型で、土葬のせいか広さがあり全体に広々とした感じで、
墓石には故人の写真が付いていて、花も色とりどり(白い花でなくても良かったようです)で
賑やかさが日本と違っていました。
カンパニョーロ家の墓は建物の中にあり、一般の墓とは別でした。
ヴァレンチノ氏自ら花を整えた後、お礼を兼ねてお参りしてきました。
そして、トゥーリオ氏が生前愛用していた食事処(レストランの名も無く、
家庭料理を供するところで、ベルルスコーニ前首相も集まりの時に使うそうです)で
昼食をご馳走になりました。
トゥーリオ氏がどの辺で食事をしていたかはわかりませんが、同じ空間を共有出来て、
料理の味よりも感激しました。
食後、工場(休日で稼働してなかった)を案内してもらい、帰りは駅まで送ってくれ、
ホーム(切符を買わなくても入れる)まで見送っていただき
忘れられない特別な一日になりました。
なお「ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオ様式の邸宅群」が
世界遺産として登録されているとのことで、
機会があったらゆっくり行ってみたいと思いました。